受付中の講習会

排尿・排便障害の理学療法〜体幹機能と内臓アライメントに着目して

第1回 10月04日(日) 20時~22時

第2回 10月11日(土) 20時~22時

第3回 10月25日(土) 20時~22時

第4回 11月08日(土) 20時~22時

★全4回コース、参加費13,200円(税込)

【概要】

 排泄障害に対する理学療法的介入においては、内臓機能と体幹機能を統合的に理解し、適切に調整することが非常に重要です。特に、姿勢の変化は内臓アライメント(臓器の配置)に直接的な影響を及ぼし、排尿・排便機能に関与する生理的反射や腹圧の分布に異常をきたす要因となります。そのため、排泄障害の改善には、姿勢の制御とそれに伴う内臓支持機構の正常化が不可欠です。

 排尿・排便障害に対する理学療法では、排泄機能の神経生理学的および解剖学的メカニズムの理解に加えて、膀胱や大腸に加わる力学的ストレスを評価する視点が求められます。脊柱と骨盤のアライメントが適切に保持されていると、骨盤開口部は重力の作用線から外れ、恥骨や腹横筋による内臓の支持が機能的に働きます。また、骨盤内臓器を支える靱帯や筋膜の構造、内臓間の正しい位置関係も保たれるため、膀胱や腸管の安定した機能的位置が維持されます。

 さらに、腹膜(壁側腹膜および臓側腹膜)の支持機能や、横隔膜を介した呼吸運動も、内臓の懸垂を助ける重要な要素です。これにより、重力による内臓の下垂が防止されます。しかし、骨盤後傾や腰椎前彎の減少、円背といった不良姿勢では、腹腔内圧が不均衡となり、内臓の下垂(落下腸)や腸管の捻転(ねじれ腸)が生じやすくなります。その結果、膀胱三角部や直腸角の位置が乱れ、頻尿、尿意切迫、排便困難といった排泄機能障害を引き起こすことがあります。

 このような病態に対しては、骨盤底筋群や排泄に関与する筋群のトレーニングに加え、正しい姿勢の再獲得と体幹筋群の活性化を図ることで、内臓アライメントを整え、排泄機能の改善が期待されます。

 本講義では、直立二足歩行に適応した骨盤構造とバイオメカニクスに基づいて排尿・排便機能の生理と病態を理解し、それに基づいた理学療法的な戦略を学んでいきます。

 

【講義内容】

講義1:骨盤と内臓の構造と機能の理解

 ・重力に適応した体幹機能と不良姿勢

 ・腹腔内臓器保持メカニズム

 ・骨盤形状と骨盤底筋群・靱帯・筋膜のネットワーク

講義2:直立二足姿勢の適正化に対する理学療法

 ・姿勢保持と体幹安定に寄与する筋・骨格構造

 ・臨床に応用可能な理学療法戦略

 ・ケーススタディー

講義3:排尿のメカニズムと排尿障害に対する理学療法

 ・排尿のメカニズム

 ・頻尿、尿失禁、神経因性膀胱の病態

 ・排尿障害に対する理学療法

講義4:排便のメカニズムと排便障害に対する理学療法

 ・排便のメカニズム

 ・便秘、便失禁の病態

 ・排便障害に対する理学療法




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