「歩行のバイオメカニクスと理学療法」Q&A

「歩行のバイオメカニクスと理学療法」にご参加いただいた皆さまからの質問にお答えします!

Question6

最近の文献などでは、歩行の下肢の運動はシナジーパターンで筋活動が起きている、運動しているようなことが書かれています。またCPGで運動しているとも書かれています。同じ文献の中でどちらの話も載っています。

先日の先生の御講義の中での話、私が質問させて頂いた時のご返答では、シナジーパターンは、大脳が関与していて、随意的である。 CPGは脊髄レベルで運動を作っている。 というような、説明であったと思います。

歩行において、私は、CPGというシステムで、歩行時に働く下肢のシナジーパターンのスイッチのようなものを入れている(選んでいる)と考えていたのですが、 いかがでしょうか。

歩行だけではなく、寝返りも、どの動作にしても、大脳で何の動作をするかを決める→CPGの発火→(または同時、同義で)シナジーパターンが発火すると いう順序で考えておりました。

また歩行だけなのかどうかわかりませんが、歩行においてのCPGはリズム発生器と運動パターン発生器に分けられると聞いています。その運動パターン=シナジーパターンだと 私は理解しておりました。

 

 

Answer

たぶんですね、 シナジーに元づいてCPGによる運動指令が出力されるってイメージだと思いますよ。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnns/22/2/22_53/_pdf/-char/en

この原稿が分かりやすいかもしれません。私もちゃんと全てを理解しているわけでもなく、専門でもないので、用語の取り扱いが整理されていないので、この論文を参考に理解される方が良いと思います。

筋シナジー

運動学シナジー

CPG

これらの階層的な構造については、まだ議論の余地があると思うし、私は全く別の3対6筋による協調制御理論を支持しているので、また別の考え方になります。ここは、自分でこうした仮説をどう折り合いをつけていくのかが大切ですよね。