「膝関節の理学療法」Q&A

「膝関節の理学療法」にご参加いただいた皆さまからの質問にお答えします!

Question6 

膝窩筋についてですが、膝窩筋腱の大腿骨付着部位は外側上顆直下型と外側上顆前下方型があるみたいです。回転軸からのモーメントが変化するので、直下型なら後方滑り、前下方型なら回転が生じやすいと思うのですが、いかがでしょうか?

 

Answer

知らなかった・・・貴重な情報をありがとうございます。興味深いですね。

 

筋の作用を考えたときに重要なのは、筋のベクトルが関節の前を通過するのか、後ろを通過するのかということです。なので、もし2つの付着部の相違がベクトルの傾きには影響せずに、単に長さだけの相違なら、作用は変わらないと思います。

 

ただ。すべり、転がりの配分に対するPCLの作用を考えたときに、回転中心のCよりも膝窩筋の停止部PCLFが下方・前方にあるところが味噌なので、付着部が直下型と前下方型膝では、影響がありそうですね。。。

 

滑り運動だけで曲がると・・・PCLFは、(1)から(2)の位置へ移動します。つまり、上に引っ張られる。靭帯は伸び縮をほとんどしないので、2の場所に移動した際、PCLはパッツンパッツンに引っ張られた状態になるので、そこがテコの支点のようになって、大腿骨を後方に転がさせる。。。。という感じです。

 

なので、長さが変わることで、この運動に影響が出ることは十分に考えられますね。

 

 

なんか、また情報があったら教えてください。